胸椎椎体骨折を合併した強直性脊椎骨増殖症の治療経験
【目的】強直性脊椎骨増殖症(以下:ASH)は比較的軽微な外力でも椎体骨折を受傷し易く,神経障害,偽関節等が問題となる.今回我々は ASH の胸椎椎体骨折偽関節に対し観血的治療を行い良好な成績を得たので報告する.【症例】症例は3例(男性:1例,女性:2例,受傷起点;転倒:2例,転落:1例,受診時の症状;背部痛:2例,歩行困難:1例).他医で保存加療(軟性コルセット+安静臥床)を受けており,受診時に椎体偽関節を認めた.後方除圧固定術を施行し,良好な整復位と骨癒合が得られた.【考察】本症例は骨粗鬆性圧迫骨折と診断され,安静臥床を中心とした保存療法が取られがちである.特に受傷部位が胸椎である場合,臥床...
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| Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 56; no. 1; pp. 45 - 48 |
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| Main Authors | , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
西日本整形・災害外科学会
2007
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI | 10.5035/nishiseisai.56.45 |
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| Summary: | 【目的】強直性脊椎骨増殖症(以下:ASH)は比較的軽微な外力でも椎体骨折を受傷し易く,神経障害,偽関節等が問題となる.今回我々は ASH の胸椎椎体骨折偽関節に対し観血的治療を行い良好な成績を得たので報告する.【症例】症例は3例(男性:1例,女性:2例,受傷起点;転倒:2例,転落:1例,受診時の症状;背部痛:2例,歩行困難:1例).他医で保存加療(軟性コルセット+安静臥床)を受けており,受診時に椎体偽関節を認めた.後方除圧固定術を施行し,良好な整復位と骨癒合が得られた.【考察】本症例は骨粗鬆性圧迫骨折と診断され,安静臥床を中心とした保存療法が取られがちである.特に受傷部位が胸椎である場合,臥床により骨折部にストレスが集中し,unstable spine となり易い.Casting による外固定も治療の選択肢の一つではあるが,固定性が得られにくい事を考慮すると,強固な内固定が第一選択と考えられる. |
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| ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI: | 10.5035/nishiseisai.56.45 |