大腿骨頚部骨折に対する人工骨頭置換術におけるWoodpeckerの使用経験

Vibrationを利用したWoodpeckerを用いて術中合併症なく,正確に髄腔形成を行うことが出来たので報告する.2007年1月から人工骨頭置換術を行った大腿骨頚部骨折症例のうち,Woodpeckerでraspingを行った22例を対象とした.手術時平均年齢81歳であった.全ての症例にセメントレスステムのraspingを行ったが,3例で最大サイズを行うも固定性が得られずセメントステムを用いた.その3例はstovepipeの髄腔を呈していた.セメントレス症例のうち7例にもstovepipeを認めた.術後,セメントレスの1例にステムの沈み込みを認めたが,これはWoodpeckerを用いた最初の...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 58; no. 1; pp. 63 - 66
Main Authors 大藤, 晃, 大野, 晃靖, 大中, 博司, 岸本, 哲朗, 三原, 修三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2009
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.58.63

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Summary:Vibrationを利用したWoodpeckerを用いて術中合併症なく,正確に髄腔形成を行うことが出来たので報告する.2007年1月から人工骨頭置換術を行った大腿骨頚部骨折症例のうち,Woodpeckerでraspingを行った22例を対象とした.手術時平均年齢81歳であった.全ての症例にセメントレスステムのraspingを行ったが,3例で最大サイズを行うも固定性が得られずセメントステムを用いた.その3例はstovepipeの髄腔を呈していた.セメントレス症例のうち7例にもstovepipeを認めた.術後,セメントレスの1例にステムの沈み込みを認めたが,これはWoodpeckerを用いた最初の症例で高度内反例であった.術中骨折は認めなかった.骨粗鬆症例にWoodpeckerを用いることで骨折などの合併症のない,正確なstemの挿入を行うことが出来,今後,有用な方法になると考えられた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.58.63