肩甲骨頸部に生じた骨内ガングリオンの1例
【目的】肩甲骨頸部に生じた稀な骨内ガングリオンを経験したので報告する.【症例】50歳男性 ものをとろうとした際に左上肢痛が出現.以降症状が持続した.肩の運動時と寝返りでの痛みがあったが自発痛はなかった.【画像所見】X線では肩甲骨頸部に透亮像.CT,MRIでは肩甲骨頸部を占拠する隔壁構造の多房性の透亮像があり,一部に骨皮質の菲薄化と消失があった.【経過】滑液包と関節内にそれぞれカルボカインテストをしたが症状は変化なかった.手術では内視鏡下に関節内に骨病変と関節内に交通や炎症所見は見られなかった.後方より透視下に掻爬,人工骨を充填した.組織で骨内ガングリオンと診断された.以後痛みは消失し経過は良好...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 62; no. 4; pp. 679 - 681 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.09.2013
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.62.679 |
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Summary: | 【目的】肩甲骨頸部に生じた稀な骨内ガングリオンを経験したので報告する.【症例】50歳男性 ものをとろうとした際に左上肢痛が出現.以降症状が持続した.肩の運動時と寝返りでの痛みがあったが自発痛はなかった.【画像所見】X線では肩甲骨頸部に透亮像.CT,MRIでは肩甲骨頸部を占拠する隔壁構造の多房性の透亮像があり,一部に骨皮質の菲薄化と消失があった.【経過】滑液包と関節内にそれぞれカルボカインテストをしたが症状は変化なかった.手術では内視鏡下に関節内に骨病変と関節内に交通や炎症所見は見られなかった.後方より透視下に掻爬,人工骨を充填した.組織で骨内ガングリオンと診断された.以後痛みは消失し経過は良好である.X線にて骨透亮像を伴う病変は骨内ガングリオンも考える必要がある. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.62.679 |