K's Nailを用いた大腿骨近位部骨折の治療成績

当院では大腿骨近位部骨折手術のFirst Choiceとして2008年4月よりK'sネイルを導入してきた.K'sネイルでは近位骨片に対しラグスクリューと平行にAnti-Rotaition Pin(A-Rピン)を追加挿入することによって,ラグスクリュー挿入時および術後の近位骨片の回旋を防止することが可能である.当院ではK'sネイル導入時より大腿骨頸基部骨折を中心にA-Rピンを使用してきた.また,最近では不安定型の大腿骨転子部骨折に対してもA-Rピンを使用している.今回,3ケ月以上Follow可能であった70症例を対象に,術後,整復位毎にテレスコーピング量を評価した....

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 62; no. 2; pp. 343 - 346
Main Authors 白濱, 正博, 永田, 見生, 宮﨑, 剛, 大本, 将之, 田渕, 幸祐
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2013
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.62.343

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Summary:当院では大腿骨近位部骨折手術のFirst Choiceとして2008年4月よりK'sネイルを導入してきた.K'sネイルでは近位骨片に対しラグスクリューと平行にAnti-Rotaition Pin(A-Rピン)を追加挿入することによって,ラグスクリュー挿入時および術後の近位骨片の回旋を防止することが可能である.当院ではK'sネイル導入時より大腿骨頸基部骨折を中心にA-Rピンを使用してきた.また,最近では不安定型の大腿骨転子部骨折に対してもA-Rピンを使用している.今回,3ケ月以上Follow可能であった70症例を対象に,術後,整復位毎にテレスコーピング量を評価した.また,術後カットアウトは2例でみられ,いずれも不安定型の大腿骨転子部骨折の症例であり,このような症例に対しては,確実に整復し骨性支持を保ちA-Rピンを留置すべきである.側面像で髄内型となった場合は,荷重時期を遅らせるなど,注意を要すると考えられた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.62.343