乳幼児難聴の診断
「新生児聴覚スクリーニング」新生児聴覚スクリーニングでは自動聴性脳幹反応 (Automated ABR : AABR) とスクリーニング用耳音響放射 (OAE) のいずれかが用いられる. どちらの検査を使用しても良いが, auditory neuropathyはOAEで正常反応を示すため, 難聴のハイリスク児に対してはAABR (またはABR) でスクリーニングすることが勧められている. AABRでは35dBnHL (ささやき声程度) の刺激音に対する反応を見るため, 軽度難聴から発見が可能である. OAEで反応ありの場合少なくとも40dBHL以上の聴力があるとされている. どちらの検査も精密...
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Published in | 日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 119; no. 1; pp. 62 - 65 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
20.01.2016
日本耳鼻咽喉科学会 |
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ISSN | 0030-6622 1883-0854 |
DOI | 10.3950/jibiinkoka.119.62 |
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Summary: | 「新生児聴覚スクリーニング」新生児聴覚スクリーニングでは自動聴性脳幹反応 (Automated ABR : AABR) とスクリーニング用耳音響放射 (OAE) のいずれかが用いられる. どちらの検査を使用しても良いが, auditory neuropathyはOAEで正常反応を示すため, 難聴のハイリスク児に対してはAABR (またはABR) でスクリーニングすることが勧められている. AABRでは35dBnHL (ささやき声程度) の刺激音に対する反応を見るため, 軽度難聴から発見が可能である. OAEで反応ありの場合少なくとも40dBHL以上の聴力があるとされている. どちらの検査も精密検査を行う児を選ぶためのスクリーニング検査であり, 聴覚障害があると診断するものではないことに留意する. すなわち「pass」の場合は正常に近い聴力があると考えられるが, 「refer」の場合は再検査が必要だということである. |
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ISSN: | 0030-6622 1883-0854 |
DOI: | 10.3950/jibiinkoka.119.62 |