大腿骨転子部・転子下骨折に対するIPT long nailの治療成績

【目的】大腿骨転子部・転子下骨折に対しIPT long nailを用いて手術した症例の治療成績を検討すること.【対象と方法】当院にて2010年1月から2013年2月までにIPT long nailを用いて骨接合術を行った35例のうち術後6週以上経過観察しえた19例を対象とした.男性7例,女性12例,平均年齢78歳であった.骨折型は転子部逆斜骨折5例,転子下骨折14例であった.整復操作とワイヤリング操作の有無,骨癒合の有無,手術時間,出血量,術中・術後の合併症,移動能力について検討した.【結果】6例にオープンでの整復操作とワイヤリングを行っていた.合併症としては,術中locking screwの...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 63; no. 2; pp. 193 - 195
Main Authors 中島, 武馬, 石井, 孝子, 田口, 勝規, 宮路, 剛史, 増田, 賢一, 野口, 智恵子, 小西, 宏昭, 土井口, 祐一, 杉山, 健太郎, 西野, 雄一朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2014
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.63.193

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Summary:【目的】大腿骨転子部・転子下骨折に対しIPT long nailを用いて手術した症例の治療成績を検討すること.【対象と方法】当院にて2010年1月から2013年2月までにIPT long nailを用いて骨接合術を行った35例のうち術後6週以上経過観察しえた19例を対象とした.男性7例,女性12例,平均年齢78歳であった.骨折型は転子部逆斜骨折5例,転子下骨折14例であった.整復操作とワイヤリング操作の有無,骨癒合の有無,手術時間,出血量,術中・術後の合併症,移動能力について検討した.【結果】6例にオープンでの整復操作とワイヤリングを行っていた.合併症としては,術中locking screwの逸脱を1例,術後lag screwの穿孔を1例,術後感染を1例に認めた.Screw逸脱例,術後感染の1例および観察期間の短かった4例を除いた14例には骨癒合を認めた.【考察】cut outなど合併症への対策として,解剖学的整復を得ることはもちろん2nd screwを併用するなど手術法の工夫が必要と考える.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.63.193