肘頭剥離骨片を伴った上腕三頭筋皮下断裂に対してSuture bridge法で解剖学的修復を行った1例
比較的稀な上腕三頭筋皮下断裂に対しsuture bridge法による解剖学的修復術を行ったので報告する.症例は15歳男性.友人に背後から抱きついたところ,背負い投げをされて右肘関節伸展位で地面に手をついて受傷した.初診時に右肘関節後方の腫脹,肘頭直上に陥凹を触知し,−30°~70°の関節可動域制限を認めた.単純X線で肘関節中枢側に転位した肘頭剥離骨片を認め,肘頭剥離骨折を伴った上腕三頭筋皮下断裂と診断した.治療はsuture bridge法による解剖学的修復術を行った.術後6か月経過し,肘関節の可動域制限を認めず,上腕三頭筋筋力はMMT 5であり,骨片の転位なく骨癒合を確認できた.肘頭剥離骨折...
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| Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 70; no. 1; pp. 101 - 104 |
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| Main Authors | , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
西日本整形・災害外科学会
25.03.2021
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI | 10.5035/nishiseisai.70.101 |
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| Summary: | 比較的稀な上腕三頭筋皮下断裂に対しsuture bridge法による解剖学的修復術を行ったので報告する.症例は15歳男性.友人に背後から抱きついたところ,背負い投げをされて右肘関節伸展位で地面に手をついて受傷した.初診時に右肘関節後方の腫脹,肘頭直上に陥凹を触知し,−30°~70°の関節可動域制限を認めた.単純X線で肘関節中枢側に転位した肘頭剥離骨片を認め,肘頭剥離骨折を伴った上腕三頭筋皮下断裂と診断した.治療はsuture bridge法による解剖学的修復術を行った.術後6か月経過し,肘関節の可動域制限を認めず,上腕三頭筋筋力はMMT 5であり,骨片の転位なく骨癒合を確認できた.肘頭剥離骨折を伴う上腕三頭筋皮下断裂に対するsuture bridge法は,手技が簡便でfoot printを広く被覆することが可能で骨片も強固に固定できる有用な方法と考えられた. |
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| ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI: | 10.5035/nishiseisai.70.101 |