当科における粘液/円形細胞型脂肪肉腫の治療成績

【はじめに】当科における粘液型脂肪肉腫の治療成績について検討したので報告する.【対象】2005年から2014年までに当科で治療を行った脂肪肉腫92例(高分化型72例,粘液型17例,脱分化型3例,多形型0例)のうち粘液型脂肪肉腫の17例を対象とした.性別は男9例,女8例,平均年齢は53歳(29~84歳)だった.発生部位は大腿12例,臀部2例,鼠径部2例,足部1例だった.【結果】手術は広範切除12例,辺縁切除3例,腫瘍内切除1例,手術拒否1例だった.補助療法は2例を除いて何らかの治療が行われていた.局所再発を2例,遠隔転移を1例にみとめた.腫瘍学的転機はCDF 13例,NED 1例,DOD 2例,...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 64; no. 3; pp. 597 - 599
Main Authors 杉原, 祐介, 富田, 雅人, 木下, 直江, 西, 紘太朗, 西, 亜紀, 宮田, 倫明, 尾﨑, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2015
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.64.597

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Summary:【はじめに】当科における粘液型脂肪肉腫の治療成績について検討したので報告する.【対象】2005年から2014年までに当科で治療を行った脂肪肉腫92例(高分化型72例,粘液型17例,脱分化型3例,多形型0例)のうち粘液型脂肪肉腫の17例を対象とした.性別は男9例,女8例,平均年齢は53歳(29~84歳)だった.発生部位は大腿12例,臀部2例,鼠径部2例,足部1例だった.【結果】手術は広範切除12例,辺縁切除3例,腫瘍内切除1例,手術拒否1例だった.補助療法は2例を除いて何らかの治療が行われていた.局所再発を2例,遠隔転移を1例にみとめた.腫瘍学的転機はCDF 13例,NED 1例,DOD 2例,DOOD 1例だった.【考察】粘液型脂肪肉腫の治療は広範切除術が標準治療であるが,年齢,発生部位,円形細胞の有無など総合的に評価して補助療法を検討すべきである.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.64.597