女子バスケットボール選手に発生した足底筋膜断裂の1例
スポーツ外傷の中でも足底筋膜断裂は極めて稀である.今回我々は女子バスケットボール選手に発生した足底筋膜断裂の1例を経験したので報告する.34歳女性,主訴は右足底部痛と歩行困難である.学生時代より県内トップクラスの選手であり,現在も競技生活を継続している.平成27年11月,バスケットボールのストップ動作にて右足底部に激痛とポップ音を自覚し,当院スポーツ外来を受診した.右足底,踵骨足底筋膜付着部を中心に,腫脹,圧痛,皮下出血を認めた.MRIで足底筋周囲,付着部,heelpad内へ広がる高信号域が確認され,連続性の途絶を認めた.2週間のシーネ固定と足部トレーニング,体幹下肢機能改善訓練を実施した.受...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 66; no. 2; pp. 222 - 226 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2017
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.66.222 |
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Summary: | スポーツ外傷の中でも足底筋膜断裂は極めて稀である.今回我々は女子バスケットボール選手に発生した足底筋膜断裂の1例を経験したので報告する.34歳女性,主訴は右足底部痛と歩行困難である.学生時代より県内トップクラスの選手であり,現在も競技生活を継続している.平成27年11月,バスケットボールのストップ動作にて右足底部に激痛とポップ音を自覚し,当院スポーツ外来を受診した.右足底,踵骨足底筋膜付着部を中心に,腫脹,圧痛,皮下出血を認めた.MRIで足底筋周囲,付着部,heelpad内へ広がる高信号域が確認され,連続性の途絶を認めた.2週間のシーネ固定と足部トレーニング,体幹下肢機能改善訓練を実施した.受傷後4週で若干の圧痛は残存するものの,歩行可能となった.受傷後8週でジョギングが可能となり,12週でバスケットボールへ復帰した.本症例は保存療法が奏功し,比較的早期復帰が可能であった. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.66.222 |