Monteggia Type 1 Equivalent損傷の一例

【はじめに】Monteggia骨折の呼称は一般的に橈骨頭脱臼を伴う尺骨の骨折を総称して使用される.さらにその類似疾患としてMonteggia equivalent損傷はBado分類に記載されており,大きくType 1とType 2に分けられる.今回我々は比較的稀な疾患であるType 1を経験したので報告する.【症例】9歳,男性.1.5mの遊具より転落し受傷した.初診時の単純X線にて肘関節後方脱臼を伴う前腕両骨骨折を認めた.尺骨の骨折は骨幹部中央やや遠位の開放骨折で,橈骨の骨折は近位1/3骨幹部骨折であった.治療経過:受傷当日に全身麻酔下に脱臼を徒手整復し尺骨の開放創を洗浄した後に,橈骨,尺骨と...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 62; no. 4; pp. 756 - 758
Main Authors 尾上, 英俊, 瀬尾, 哉, 廣田, 高志, 石松, 哲郎, 木下, 浩一, 亀川, 史武
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2013
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.62.756

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Summary:【はじめに】Monteggia骨折の呼称は一般的に橈骨頭脱臼を伴う尺骨の骨折を総称して使用される.さらにその類似疾患としてMonteggia equivalent損傷はBado分類に記載されており,大きくType 1とType 2に分けられる.今回我々は比較的稀な疾患であるType 1を経験したので報告する.【症例】9歳,男性.1.5mの遊具より転落し受傷した.初診時の単純X線にて肘関節後方脱臼を伴う前腕両骨骨折を認めた.尺骨の骨折は骨幹部中央やや遠位の開放骨折で,橈骨の骨折は近位1/3骨幹部骨折であった.治療経過:受傷当日に全身麻酔下に脱臼を徒手整復し尺骨の開放創を洗浄した後に,橈骨,尺骨ともにK-wireを用いた髄内釘固定を行った.術後3週よりROM訓練を始め,術後7週で橈骨,12週で尺骨の骨癒合を認めた.術後9年の現在,可動域制限なくJOA scoreは100点であった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.62.756