嚥下障害に対する評価と手術
「1. 嚥下の機能評価」 問診, 精神機能・身体機能の評価, 顔面・口腔・咽頭・喉頭・頸部の診察を行った後に嚥下機能評価を行う. 誤嚥への評価は嚥下内視鏡検査(VE)および嚥下造影検査(VF)を主体に行う. 誤嚥は大きく喉頭挙上期型誤嚥, 喉頭下降期型誤嚥, 混合型誤嚥, 嚥下運動不全型誤嚥の4つのタイプに分類される. この分類は外科的治療法の適応を決定する上で, 有用である. また, VF所見により, 咽頭期嚥下の出力運動をpharyngeal swallowと捉えて, 誤嚥を嚥下運動前誤嚥, 嚥下運動中誤嚥, 嚥下運動後誤嚥の3つに分類する方法もある. しかし, 実際にはこれらの誤嚥が混在...
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Published in | 日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 118; no. 1; pp. 74 - 77 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
20.01.2015
日本耳鼻咽喉科学会 |
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ISSN | 0030-6622 1883-0854 |
DOI | 10.3950/jibiinkoka.118.74 |
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Summary: | 「1. 嚥下の機能評価」 問診, 精神機能・身体機能の評価, 顔面・口腔・咽頭・喉頭・頸部の診察を行った後に嚥下機能評価を行う. 誤嚥への評価は嚥下内視鏡検査(VE)および嚥下造影検査(VF)を主体に行う. 誤嚥は大きく喉頭挙上期型誤嚥, 喉頭下降期型誤嚥, 混合型誤嚥, 嚥下運動不全型誤嚥の4つのタイプに分類される. この分類は外科的治療法の適応を決定する上で, 有用である. また, VF所見により, 咽頭期嚥下の出力運動をpharyngeal swallowと捉えて, 誤嚥を嚥下運動前誤嚥, 嚥下運動中誤嚥, 嚥下運動後誤嚥の3つに分類する方法もある. しかし, 実際にはこれらの誤嚥が混在することも多い. 「2. 嚥下障害の外科治療」 治療は保存的治療と外科的治療(手術)に大別される. 保存的治療(嚥下指導・嚥下訓練)は食事中の環境整備, 食事に適した姿勢, 食器や食事形態の工夫, 誤嚥した際の対応など一般的な誤嚥予防や対応策を説明する. |
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ISSN: | 0030-6622 1883-0854 |
DOI: | 10.3950/jibiinkoka.118.74 |