学生バスケットボール選手におけるスポーツ障害,外傷の実状と体幹機能低下との関連について

バスケットボール(以下バスケット)によるスポーツ障害,外傷の実状と体幹機能との関連は未だ不明な点が多い.今回我々は当院スポーツ専門外来を受診した学生バスケット選手における疾患と体幹機能低下との関連を検討した.対象は学生バスケット選手214名,のべ316例とした.男性58名87例,女性156名229例,受診時平均年齢は15.0歳であった.調査内容は障害,外傷の部位と頻度,疾患群(名),体幹機能とした.体幹機能低下としては,前後屈制限,下肢筋のタイトネス,骨盤傾斜異常,腰痛を認めたものを陽性とした.部位別は重複も含め足関節・足部116例,膝111例,腰部38例であった.下肢疾患252例における体幹...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 64; no. 4; pp. 805 - 808
Main Authors 山隈, 維昭, 大橋, 浩太郎, 髙木, 克公, 知花, 尚徳, 村上, 大輝, 水野, 秀夫, 鬼木, 泰博, 北村, 孝一, 鬼木, 泰成
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2015
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.64.805

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Summary:バスケットボール(以下バスケット)によるスポーツ障害,外傷の実状と体幹機能との関連は未だ不明な点が多い.今回我々は当院スポーツ専門外来を受診した学生バスケット選手における疾患と体幹機能低下との関連を検討した.対象は学生バスケット選手214名,のべ316例とした.男性58名87例,女性156名229例,受診時平均年齢は15.0歳であった.調査内容は障害,外傷の部位と頻度,疾患群(名),体幹機能とした.体幹機能低下としては,前後屈制限,下肢筋のタイトネス,骨盤傾斜異常,腰痛を認めたものを陽性とした.部位別は重複も含め足関節・足部116例,膝111例,腰部38例であった.下肢疾患252例における体幹機能低下の合併率は,69例で27%であり,不顕性を含むと78%であった.スポーツ早期復帰にむけた治療においては患部のみではなく,潜在的な体幹機能低下を念頭においた体幹機能改善が重要だと考えられた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.64.805