短時間超最大運動時の経済性とスプリントパフォーマンスの関係

「I 緒言」 陸上競技の200m, 400m及び800m走における無酸素性エネルギー供給の割合は, それぞれ71±5%, 57±2%及び34±4%と報告されており(Spencer and Gastin, 2001), 短時間かつ高強度であるほど無酸素性代謝がより動員される(Medbo and Tabata, 1989). また, 同一の高強度運動であっても, 血中乳酸値(Blood lactate concentration, 以下「BLa」と略す)は, 長距離選手よりも短距離選手の方が高い(Itoh and Ohkuwa, 1990). さらに, 400m走のタイムは最大酸素借(Maxima...

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Published in体育学研究 Vol. 67; pp. 983 - 993
Main Authors 鍋倉, 賢治, 河合, 和司, 小川, 剛司, 畑浦, 秀哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会 2022
日本体育・スポーツ・健康学会
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ISSN0484-6710
1881-7718
DOI10.5432/jjpehss.22020

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Summary:「I 緒言」 陸上競技の200m, 400m及び800m走における無酸素性エネルギー供給の割合は, それぞれ71±5%, 57±2%及び34±4%と報告されており(Spencer and Gastin, 2001), 短時間かつ高強度であるほど無酸素性代謝がより動員される(Medbo and Tabata, 1989). また, 同一の高強度運動であっても, 血中乳酸値(Blood lactate concentration, 以下「BLa」と略す)は, 長距離選手よりも短距離選手の方が高い(Itoh and Ohkuwa, 1990). さらに, 400m走のタイムは最大酸素借(Maximal accumulated oxygen deficit, 以下「MAOD」と略す)と関係している(Ramsbottom et al., 1994; Weyand et al., 1994). このように, 無酸素性代謝能力は短距離走パフォーマンスを決定する重要な要素の1つと考えられる.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.22020