感染制御チームにおける薬剤師の役割について

医療の現場で大きな問題となる各種耐性菌の対策には, 各医療スタッフの協力と連携, 情報の共有が必要であり, 抗生物質の適正使用を実施し, 感受性菌に耐性を獲得させないことが重要となる. 感染制御に大きな役割を果たす抗生物質の適正使用推進をはじめ, 薬剤師の業務は感染制御と深い関わりがある. 米子医療センターの感染制御チーム(ICT)メンバーである薬剤師は, ICTの院内巡視への同行, 塩酸バンコマイシン注の薬物血中濃度モニタリング(TDM), 抗生物質の適正使用の指針となる抗生物質の年間消費量調査など, 薬剤師としての専門性を活かしながらICTの活動を支援している. 今後もより一層の抗生物質の...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in医療 Vol. 61; no. 6; pp. 415 - 419
Main Authors 星野, 路弘, 白石, 都, 西澤, 修一, 田所, 茂彦, 藤田, 秀樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 2007
国立医療学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0021-1699
1884-8729
DOI10.11261/iryo1946.61.415

Cover

More Information
Summary:医療の現場で大きな問題となる各種耐性菌の対策には, 各医療スタッフの協力と連携, 情報の共有が必要であり, 抗生物質の適正使用を実施し, 感受性菌に耐性を獲得させないことが重要となる. 感染制御に大きな役割を果たす抗生物質の適正使用推進をはじめ, 薬剤師の業務は感染制御と深い関わりがある. 米子医療センターの感染制御チーム(ICT)メンバーである薬剤師は, ICTの院内巡視への同行, 塩酸バンコマイシン注の薬物血中濃度モニタリング(TDM), 抗生物質の適正使用の指針となる抗生物質の年間消費量調査など, 薬剤師としての専門性を活かしながらICTの活動を支援している. 今後もより一層の抗生物質の適正使用を推進するためには, パス作成チーム, Nutrition Support Team (NST) などの専門チームとの円滑な連携が必要であると考える.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.61.415