ノットレススーチャーブリッジ法による鏡視下腱板修復術の短期成績

【目的】新しい手術手技であるノットレススーチャーブリッジ法を用いて鏡視下腱板修復術を施行した症例の短期成績について前向き研究を行った.【方法】2010年9月から2011年7月の間に当科にて本法を施行された25例(男性17例,女性8例,平均年齢62歳)を対象とした.除外基準は,1)術前MRI評価で複数の腱板筋にGoutallier分類のステージ3,4の脂肪変性がある,2)術前X線検査にてSamilson分類の中等度以上の変形性肩関節症を認めるとした.断裂サイズは小1例,中8例,大13例,広範囲断裂3例であった.臨床成績はJOAスコアを用いて評価した.解剖学的修復状態は術後6カ月時のMRIにて評価...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 62; no. 1; pp. 78 - 81
Main Authors 田村, 諭史, 水田, 博志, 久永, 哲, 徳永, 琢也, 井手, 淳二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2013
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.62.78

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Summary:【目的】新しい手術手技であるノットレススーチャーブリッジ法を用いて鏡視下腱板修復術を施行した症例の短期成績について前向き研究を行った.【方法】2010年9月から2011年7月の間に当科にて本法を施行された25例(男性17例,女性8例,平均年齢62歳)を対象とした.除外基準は,1)術前MRI評価で複数の腱板筋にGoutallier分類のステージ3,4の脂肪変性がある,2)術前X線検査にてSamilson分類の中等度以上の変形性肩関節症を認めるとした.断裂サイズは小1例,中8例,大13例,広範囲断裂3例であった.臨床成績はJOAスコアを用いて評価した.解剖学的修復状態は術後6カ月時のMRIにて評価した.【結果】平均経過観察期間14ヵ月(10-20ヵ月)時の平均JOAスコアは術前56.7±7.9点から術後93.4±4.7点に有意に改善した.解剖学的修復状態不良例は大断裂2例,広範囲断裂1例の3例(12%)であった.【結論】本法の短期成績は,臨床成績,解剖学的修復状態ともに良好であった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.62.78