頚胸椎後縦靭帯肥厚症の1手術例
頚胸椎後縦靭帯肥厚症に対して,頚椎椎弓形成術とインストゥルメント併用の胸椎後方除圧固定術を施行した1例を報告する.症例:67歳,女性.4年前から跛行が出現したが独歩可能であった.2年前の追突事故後から痙性歩行が出現し,つたい歩きとなった.4ヵ月前から手すりがないと階段昇降が出来なくなり,近医を受診した.MRIで頚胸椎レベルにOPLL様の脊髄圧迫病変を認め,当院を紹介された.初診時,両下肢のしびれ,痙性歩行,胸部以下の感覚鈍麻と下肢筋力低下を認めた.MRIではC5-Th8の後縦靭帯とTh4/5,Th5/6の黄色靱帯の肥厚による脊髄の圧迫所見を認めた.CTでは明らかな靱帯骨化は無かった.手術は後縦...
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| Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 61; no. 1; pp. 94 - 97 |
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| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
西日本整形・災害外科学会
2012
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI | 10.5035/nishiseisai.61.94 |
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| Summary: | 頚胸椎後縦靭帯肥厚症に対して,頚椎椎弓形成術とインストゥルメント併用の胸椎後方除圧固定術を施行した1例を報告する.症例:67歳,女性.4年前から跛行が出現したが独歩可能であった.2年前の追突事故後から痙性歩行が出現し,つたい歩きとなった.4ヵ月前から手すりがないと階段昇降が出来なくなり,近医を受診した.MRIで頚胸椎レベルにOPLL様の脊髄圧迫病変を認め,当院を紹介された.初診時,両下肢のしびれ,痙性歩行,胸部以下の感覚鈍麻と下肢筋力低下を認めた.MRIではC5-Th8の後縦靭帯とTh4/5,Th5/6の黄色靱帯の肥厚による脊髄の圧迫所見を認めた.CTでは明らかな靱帯骨化は無かった.手術は後縦靭帯骨化症に対する手術に準じ,C4-C7の椎弓形成術とTh1-Th8の後方除圧固定術を行った.術後2ヵ月で独歩可能になった.切除した黄色靱帯の病理結果は線維性組織と一部軟骨組織であった. |
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| ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI: | 10.5035/nishiseisai.61.94 |