明らかな外傷を伴わない投球障害肩においてSLAP lesionに関節包断裂を合併した1例
外傷を伴わない投球障害肩における関節包断裂の症例を経験したので報告する.症例は35歳男性,約3年ぶりに野球をしてから右肩関節痛が出現.右肩関節の可動域制限はないが屈曲,外転で運動時痛があり筋力はMMT 4程度に低下していた.impingement sign陰性,O'Brienのactive compression testは陽性,画像上SLAP lesionを認めた.保存療法に抵抗し関節鏡を行った.internal impingementによると思われる棘上筋付着部の関節包側部分断裂と後上方関節唇損傷を認めた.またtype2のSLAP lesionに加え,腱板疎部での関節包断裂も認め...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 63; no. 1; pp. 61 - 64 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.03.2014
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.63.61 |
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Summary: | 外傷を伴わない投球障害肩における関節包断裂の症例を経験したので報告する.症例は35歳男性,約3年ぶりに野球をしてから右肩関節痛が出現.右肩関節の可動域制限はないが屈曲,外転で運動時痛があり筋力はMMT 4程度に低下していた.impingement sign陰性,O'Brienのactive compression testは陽性,画像上SLAP lesionを認めた.保存療法に抵抗し関節鏡を行った.internal impingementによると思われる棘上筋付着部の関節包側部分断裂と後上方関節唇損傷を認めた.またtype2のSLAP lesionに加え,腱板疎部での関節包断裂も認めた.スーチャーアンカーを用いて関節唇とMGHL付着部を含む関節包の修復を行った.我々が渉猟しえた範囲では外傷を伴わない投球障害肩における関節包断裂の報告は認められなかったが,治療に際しては念頭に置くべきと考えた. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.63.61 |