骨盤輪骨折に対する経皮的スクリュー固定の治療成績
【目的】骨盤輪骨折に対する経皮的スクリュー固定による手術成績を検討すること.【方法】2018年から2021年に手術を行い3ヶ月以上追跡し得た14名(脆弱性骨盤輪骨折6名,高エネルギー外傷8名)を対象とした.手術時間,出血量,最終追跡時のNRS,ADLの変化,骨癒合の有無,スクリュー逸脱および弛みの有無を評価した.【結果】平均手術時間は67.0分,平均出血量は8.6 gであった.NRSは全例1以下で,心不全が悪化した3例を除いて歩行能再獲得(78.6%)された.骨癒合率は100%で,スクリューの逸脱は認めなかったものの,弛みを3例4本に認めすべてTITSであった.【考察】ハイブリッド手術室での術...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 71; no. 4; pp. 826 - 828 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.09.2022
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.71.826 |
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Summary: | 【目的】骨盤輪骨折に対する経皮的スクリュー固定による手術成績を検討すること.【方法】2018年から2021年に手術を行い3ヶ月以上追跡し得た14名(脆弱性骨盤輪骨折6名,高エネルギー外傷8名)を対象とした.手術時間,出血量,最終追跡時のNRS,ADLの変化,骨癒合の有無,スクリュー逸脱および弛みの有無を評価した.【結果】平均手術時間は67.0分,平均出血量は8.6 gであった.NRSは全例1以下で,心不全が悪化した3例を除いて歩行能再獲得(78.6%)された.骨癒合率は100%で,スクリューの逸脱は認めなかったものの,弛みを3例4本に認めすべてTITSであった.【考察】ハイブリッド手術室での術前および術中CT評価により安全性も向上しており,出血量は少量でスクリュー逸脱症例は無く,低侵襲かつ安全に施行できていた.スクリュー長が不十分あるいは右側刺入で施行したケースでTITSスクリューの弛みを認めており,今後注意が必要である. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.71.826 |