大腿骨転子部骨折におけるCT計測での髄腔径と髄内釘のミスマッチについての検討

【目的】大腿骨転子部骨折に対するshort femoral nailによる骨接合術でのCT計測による髄腔径と髄内釘遠位径の差(mismatch)がX線学的なパラメータに与える影響について検討する.【方法】2019年8月から2020年7月までに当院で大腿骨転子部骨折に対してinterTAN short femoral nailによる骨接合術が行われた54例(男3例,女51例)を対象とした.検討項目はCT計測による髄腔径と髄内釘サイズのmismatch,整復型変化,髄内釘内反の有無,術後頚体角の変化,lag screwのsliding量とした.mismatchが5.1mm以上の症例をm群,5.1m...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 71; no. 1; pp. 106 - 108
Main Authors 田中, 奈津美, 鳥越, 雄史, 岩﨑, 俊介, 糸瀬, 賢, 小島, 迪子, 池永, 仁, 吉里, 広, 馬場, 秀夫, 高橋, 良輔, 中尾, 公勇, 小西, 宏昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2022
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.71.106

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Summary:【目的】大腿骨転子部骨折に対するshort femoral nailによる骨接合術でのCT計測による髄腔径と髄内釘遠位径の差(mismatch)がX線学的なパラメータに与える影響について検討する.【方法】2019年8月から2020年7月までに当院で大腿骨転子部骨折に対してinterTAN short femoral nailによる骨接合術が行われた54例(男3例,女51例)を対象とした.検討項目はCT計測による髄腔径と髄内釘サイズのmismatch,整復型変化,髄内釘内反の有無,術後頚体角の変化,lag screwのsliding量とした.mismatchが5.1mm以上の症例をm群,5.1mm未満の症例をn群とした.【結果】整復型が変化した症例はm群で3例認め(P=0.08),髄内釘が内反した症例は各群2例ずつ認めた(P=0.94).頚体角減少の中央値はm群で4°,n群で3°(P=0.39),lag screwのsliding量の中央値はm群で2.2mm,n群で2.9mmであった(P=0.17).【考察】mismatchとX線学的なパラメータとの間に有意な関係は認められなかった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.71.106