側頭骨の手術解剖と画像診断

側頭骨には聴覚, 平衡覚を司る器官, 顔面神経などQOLに直結する重要構造物が存在する. 一方, 中耳含気腔は外界と接しており, 炎症性疾患が発生しやすいという特徴も持つ. そのため, 側頭骨手術を行う際には, 重要器官を損傷せずに病変を除去する必要があり, 手術解剖を熟知することが求められる. 側頭骨手術解剖の理解には, 高分解能CTで正常解剖を理解するとともに, 疾患の特徴を知っておくことが大切である. 「1. 側頭骨手術解剖と軸位断CT」側頭骨手術では中頭蓋窩面, S状静脈洞・後頭蓋窩面, 外耳道の3辺からなる三角形を削開する....

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 124; no. 1; pp. 57 - 60
Main Author 高橋, 邦行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.01.2021
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.124.57

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Summary:側頭骨には聴覚, 平衡覚を司る器官, 顔面神経などQOLに直結する重要構造物が存在する. 一方, 中耳含気腔は外界と接しており, 炎症性疾患が発生しやすいという特徴も持つ. そのため, 側頭骨手術を行う際には, 重要器官を損傷せずに病変を除去する必要があり, 手術解剖を熟知することが求められる. 側頭骨手術解剖の理解には, 高分解能CTで正常解剖を理解するとともに, 疾患の特徴を知っておくことが大切である. 「1. 側頭骨手術解剖と軸位断CT」側頭骨手術では中頭蓋窩面, S状静脈洞・後頭蓋窩面, 外耳道の3辺からなる三角形を削開する.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.124.57