変形性膝関節症の進行度の違いにおける膝関節内多血小板血漿療法の効果について

【目的】変形性膝関節症(膝OA)に対する関節内多血小板血漿(PRP)療法について,X線学的進行度との関連に注目した.【方法】膝OAに対しPRP投与前後に評価が可能であった130例182膝を対象とした.PRPは,Mycell社製,平均3.6ccを関節内投与した.評価はModified Numeric Rating Scale(MNRS),JOA score,KOOSを評価し,Kellgren-Laurence(KL)分類に応じて判定した.【結果】KL分類はⅢ以下が77膝,Ⅳが105膝であった.PRP投与回数は平均2.0回であり,Ⅳでも1回が最多58膝55%であった.投与前疼痛をNRS10とした場...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in整形外科と災害外科 Vol. 71; no. 3; pp. 451 - 454
Main Authors 藤本, 昭二, 鬼木, 泰博, 鬼木, 泰成, 中村, 英一, 平井, 康裕, 是枝, 健斗, 髙木, 克公, 大橋, 浩太郎, 山隈, 維昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2022
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.71.451

Cover

More Information
Summary:【目的】変形性膝関節症(膝OA)に対する関節内多血小板血漿(PRP)療法について,X線学的進行度との関連に注目した.【方法】膝OAに対しPRP投与前後に評価が可能であった130例182膝を対象とした.PRPは,Mycell社製,平均3.6ccを関節内投与した.評価はModified Numeric Rating Scale(MNRS),JOA score,KOOSを評価し,Kellgren-Laurence(KL)分類に応じて判定した.【結果】KL分類はⅢ以下が77膝,Ⅳが105膝であった.PRP投与回数は平均2.0回であり,Ⅳでも1回が最多58膝55%であった.投与前疼痛をNRS10とした場合,最終NRSはⅢ以下とⅣでは,3.0,3.8で,JOA,KOOSとも有意に改善していた.【考察・結論】PRPの疼痛緩和反応は進行したOAより初期膝OAの方が優れているとされているが,今回進行した膝OAにも一定の効果を認めた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.71.451