足部びまん性色素性絨毛結節性滑膜炎に対し,関節鏡下腫瘍切除術を施行した一例
【背景】色素性絨毛結節性滑膜炎(Pigmented villonodular Synovitis, PVS)は関節滑膜や腱鞘に発生する比較的稀な良性腫瘍である.多くは膝関節周囲に発生し,足関節発生症例は稀である.今回,足部びまん性PVSに対して関節鏡下腫瘍切除術を行い,良好な短期成績を得た一例を経験したので報告する.【症例】23歳女性.数年前から左足部外側に腫瘤を自覚していたが,放置していた.しかしながら,腫瘤の消退を認めず前医を受診し,PVSの疑いで当科紹介となった.当科では関節鏡下腫瘍切除術を施行した.足関節前方および後足部鏡視下併用で足関節,足関節周囲,距骨下に病変を認め,関節鏡視下に腫...
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| Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 71; no. 4; pp. 725 - 729 |
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| Main Authors | , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
西日本整形・災害外科学会
25.09.2022
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| Subjects | |
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| ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI | 10.5035/nishiseisai.71.725 |
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| Summary: | 【背景】色素性絨毛結節性滑膜炎(Pigmented villonodular Synovitis, PVS)は関節滑膜や腱鞘に発生する比較的稀な良性腫瘍である.多くは膝関節周囲に発生し,足関節発生症例は稀である.今回,足部びまん性PVSに対して関節鏡下腫瘍切除術を行い,良好な短期成績を得た一例を経験したので報告する.【症例】23歳女性.数年前から左足部外側に腫瘤を自覚していたが,放置していた.しかしながら,腫瘤の消退を認めず前医を受診し,PVSの疑いで当科紹介となった.当科では関節鏡下腫瘍切除術を施行した.足関節前方および後足部鏡視下併用で足関節,足関節周囲,距骨下に病変を認め,関節鏡視下に腫瘍を切除した.術後病理診断ではびまん性PVSの診断であった.術後26ヶ月経過し,再発なく経過している.【結語】足部びまん性PVSに対し,足関節前方および後足部鏡視下併用での関節鏡下腫瘍切除術を施行し,良好な短期成績を得た一例を経験した. |
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| ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI: | 10.5035/nishiseisai.71.725 |