死亡時画像診断による脳卒中関連死

心肺停止状態や異状死の死因を特定する手段として,死亡時画像診断(autopsy imaging: Ai)が増えている.Ai に占める脳卒中関連死の頻度に関する報告は少なく,自験例を提示する.2012~2014 年に,547 例のAi が施行された.うち246 例は,検死により異状死と判断され,警察からの依頼でAi が施行された.同期間中に,337 例が心肺停止で救急搬送され,死亡確認の後,301 例(89%)にAi が施行された.計547 例中,内因性死因による死亡は98 例(18%),外因性死因による死亡は112 例(20%)で,残り337 例(62%)は死因確定に至らなかった.そのうち,脳...

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Published in脳卒中 Vol. 39; no. 4; pp. 249 - 253
Main Authors 山田, 茂樹, 安田, 冬彦, 木下, 高之介, 松村, 泰光, 清水, 裕章, 宮前, 伸啓
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 2017
日本脳卒中学会
Subjects
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.10451

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Summary:心肺停止状態や異状死の死因を特定する手段として,死亡時画像診断(autopsy imaging: Ai)が増えている.Ai に占める脳卒中関連死の頻度に関する報告は少なく,自験例を提示する.2012~2014 年に,547 例のAi が施行された.うち246 例は,検死により異状死と判断され,警察からの依頼でAi が施行された.同期間中に,337 例が心肺停止で救急搬送され,死亡確認の後,301 例(89%)にAi が施行された.計547 例中,内因性死因による死亡は98 例(18%),外因性死因による死亡は112 例(20%)で,残り337 例(62%)は死因確定に至らなかった.そのうち,脳卒中関連死は29 例(5%)であり,くも膜下出血が15 例,脳出血が13 例(脳幹出血:4 例,視床被殻出血:3 例,皮質下出血:3 例,被殻出血:1 例,小脳出血:1 例,脳室内出血:1 例)で,脳梗塞による死亡は1 例であった.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.10451