一般市民における心房細動の認知度調査

要旨:【目的】アンケート調査により一般市民の心房細動(AF)の認知度の実態について検討した.【方法】富山県脳卒中公開講座の参加者を対象にAF の認知度に関するアンケート調査を行った.アンケートの内容は① AF の認知の有無,②自己検脈の実施の有無,③ AF が脳梗塞の原因となることの認知の有無,④無症候性AF の認知の有無,⑤発作性AF の認知の有無,⑥ AF における脳梗塞予防薬の認知の有無とした.【結果】回答を得た168 人の解析を行った.AF を認知している割合は43%,AF が脳梗塞の原因になることを認知している割合は24%,AF における脳梗塞予防薬を認知している割合は11%といずれ...

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Published in脳卒中 Vol. 37; no. 4; pp. 228 - 231
Main Authors 田口, 芳治, 松田, 博, 田中, 耕太郎, 高嶋, 修太郎, 青木, 賢樹, 堀江, 幸男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 2015
日本脳卒中学会
Subjects
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.10285

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Summary:要旨:【目的】アンケート調査により一般市民の心房細動(AF)の認知度の実態について検討した.【方法】富山県脳卒中公開講座の参加者を対象にAF の認知度に関するアンケート調査を行った.アンケートの内容は① AF の認知の有無,②自己検脈の実施の有無,③ AF が脳梗塞の原因となることの認知の有無,④無症候性AF の認知の有無,⑤発作性AF の認知の有無,⑥ AF における脳梗塞予防薬の認知の有無とした.【結果】回答を得た168 人の解析を行った.AF を認知している割合は43%,AF が脳梗塞の原因になることを認知している割合は24%,AF における脳梗塞予防薬を認知している割合は11%といずれも低値であった.また,高齢者は非高齢者に比べ,AF や脳梗塞予防薬の認知が有意に低いことも明らかとなった.【結論】一般市民,特に高齢者におけるAF の認知度は低い現状にあるため,心原性脳塞栓症予防のためにも更なる啓発活動が必要である.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.10285