1年半の間に受診した1,395例の胸部単純X線写真から発見された肺がんの6例

目的:完治する肺がんを発見するには,胸部単純直接X線写真(以下,胸部X線写真)ではなくてCTによらなくてはならないという意見があるが,このたび1,395例の胸部X線写真から6例の肺がんを発見したので報告し,読影の姿勢が重要であることを例証する. 方法:平成21年3月から1年半の間に当院の人間ドックと総合内科外来を受診した呼吸器症状がない1395例を著者自身が単独で診察と読影をした. 結果:胸部X線写真上,肺がんが疑われるか,あるいは否定できないと判断した45例のうち6例が当院で精査や手術を受けて肺がん(カルチノイドを含む)と確定診断された.そのうち4例はStageⅠAだった. 結論:高い集中力...

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Published in人間ドック Vol. 28; no. 1; pp. 90 - 96
Main Authors 長坂, 正幸, 長澤, 正樹, 横山, 長幸, 大谷, 和文, 長谷川, 実
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本人間ドック学会 2013
日本人間ドック学会
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ISSN1880-1021
2186-5027
DOI10.11320/ningendock.28.90

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Summary:目的:完治する肺がんを発見するには,胸部単純直接X線写真(以下,胸部X線写真)ではなくてCTによらなくてはならないという意見があるが,このたび1,395例の胸部X線写真から6例の肺がんを発見したので報告し,読影の姿勢が重要であることを例証する. 方法:平成21年3月から1年半の間に当院の人間ドックと総合内科外来を受診した呼吸器症状がない1395例を著者自身が単独で診察と読影をした. 結果:胸部X線写真上,肺がんが疑われるか,あるいは否定できないと判断した45例のうち6例が当院で精査や手術を受けて肺がん(カルチノイドを含む)と確定診断された.そのうち4例はStageⅠAだった. 結論:高い集中力,根気,緻密さをもって胸部X線写真を読影することによる,肺がん発見率0.4%の実例を提示する.
ISSN:1880-1021
2186-5027
DOI:10.11320/ningendock.28.90