入院患者持参薬を含む内服指示書作成システムの確立
「緒言」入院患者の持参薬による投薬事故の発生を受け, 2005年1月に日本病院薬剤師会から「入院時患者持参薬に関する薬剤師の対応について」が通知されたことにより, 各医療機関で持参薬の確認方法や持参薬情報の伝達手段についてさまざまな検討がなされている. 入院患者の60~80%に持参薬があり1-6), 1名分の持参薬の鑑別にほぼ15~30分程度を要するので2,4,7-9), 持参薬の確認には膨大な労力が必要である. この問題を解決するために患者が入院手続きを行う持参薬確認コーナーに2~6名の薬剤師を配置したり10), 専任の持参薬チェック薬剤師を指名して各病棟の持参薬確認を支援する11)などの工...
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Published in | 医療薬学 Vol. 36; no. 8; pp. 599 - 604 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
2010
日本医療薬学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1346-342X 1882-1499 |
DOI | 10.5649/jjphcs.36.599 |
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Summary: | 「緒言」入院患者の持参薬による投薬事故の発生を受け, 2005年1月に日本病院薬剤師会から「入院時患者持参薬に関する薬剤師の対応について」が通知されたことにより, 各医療機関で持参薬の確認方法や持参薬情報の伝達手段についてさまざまな検討がなされている. 入院患者の60~80%に持参薬があり1-6), 1名分の持参薬の鑑別にほぼ15~30分程度を要するので2,4,7-9), 持参薬の確認には膨大な労力が必要である. この問題を解決するために患者が入院手続きを行う持参薬確認コーナーに2~6名の薬剤師を配置したり10), 専任の持参薬チェック薬剤師を指名して各病棟の持参薬確認を支援する11)などの工夫がなされている. さらに, いったん薬剤師が持参薬を回収したり8,9,12), 患者に薬剤部に来てもらい4,13), 集中的に確認する工夫も見られる. 病棟担当者が持参薬チェックを行うと薬剤管理指導の算定件数が激減するので, 医薬品情報担当者が持参薬チェックを担当した例も見受けられる3). |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.36.599 |