抗がん剤連日投与レジメンにおける制吐療法改定の悪心·嘔吐発現率と薬剤費に及ぼす効果

「緒言」がん化学療法における悪心・嘔吐は, 5-HT3受容体拮抗薬の使用等によりコントロール可能となってきたが, 未だ患者の訴えの最も多い副作用の1つであり, 患者のquality of life(QOL)を低下させる. すでに, 米国臨床腫瘍学会(ASCO)やNational Comprehensive Cancer Network(NCCN)から制吐療法ガイドラインが示されており1,2), これらを参考にわが国においてもガイドラインが作成されているところである. 多くのがん化学療法レジメンにおいては抗がん剤は間欠的に投与されるが, 造血器腫瘍などにおいて連日投与される場合もある. このよう...

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Published in医療薬学 Vol. 36; no. 6; pp. 413 - 418
Main Authors 北田, 徳昭, 平畠, 正樹, 橋田, 亨
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 2010
日本医療薬学会
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.36.413

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Summary:「緒言」がん化学療法における悪心・嘔吐は, 5-HT3受容体拮抗薬の使用等によりコントロール可能となってきたが, 未だ患者の訴えの最も多い副作用の1つであり, 患者のquality of life(QOL)を低下させる. すでに, 米国臨床腫瘍学会(ASCO)やNational Comprehensive Cancer Network(NCCN)から制吐療法ガイドラインが示されており1,2), これらを参考にわが国においてもガイドラインが作成されているところである. 多くのがん化学療法レジメンにおいては抗がん剤は間欠的に投与されるが, 造血器腫瘍などにおいて連日投与される場合もある. このような場合, 急性および遅発性の悪心・嘔吐が同時に発現する可能性があり, 制吐療法も間欠投与時より複雑になると考えられる. しかしながら, 海外ガイドラインでは抗がん剤連日投与時における特定の制吐療法は示されていない.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.36.413