名城大学薬学部における早期体験学習の学習動機付けおよび将来の進路設計に対する効果の検証

「緒言」わが国では, 平成18年度より薬学部6年制教育がスタートしたが, その背景には近年の医療の目覚しい進歩と医薬品の多様化, 医薬分業の急速な進展により, 社会が薬剤師に寄せる期待も多様化していることが挙げられる. 6年制教育においては, 従来の4年制教育では指導が不十分であった臨床的技能やコミュニケーション能力など幅広い分野について知識, 技能, 態度の向上が求められている. これを実現するために, 豊かな人間性や高い倫理観, 医療人としての教養, さらには課題発見能力や問題解決能力を身に付けた薬剤師を養成する必要がある. しかしながら現在の大学受験用教育では, 偏差値を学力評価基準とし...

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Published in医療薬学 Vol. 37; no. 4; pp. 233 - 240
Main Authors 岡本, 光美, 田口, 忠緒, 野田, 幸裕, 鍋島, 俊隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 2011
日本医療薬学会
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.37.233

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Summary:「緒言」わが国では, 平成18年度より薬学部6年制教育がスタートしたが, その背景には近年の医療の目覚しい進歩と医薬品の多様化, 医薬分業の急速な進展により, 社会が薬剤師に寄せる期待も多様化していることが挙げられる. 6年制教育においては, 従来の4年制教育では指導が不十分であった臨床的技能やコミュニケーション能力など幅広い分野について知識, 技能, 態度の向上が求められている. これを実現するために, 豊かな人間性や高い倫理観, 医療人としての教養, さらには課題発見能力や問題解決能力を身に付けた薬剤師を養成する必要がある. しかしながら現在の大学受験用教育では, 偏差値を学力評価基準として自分の進路を決める学生が多いため, 入学時には, 薬学部での習得知識の重要性や薬学部卒業後の社会活動の場について充分理解しておらず, 入学後, 薬学部における講義や実習に対しても積極的に興味をもって受講できないことが危惧される.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.37.233