当施設におけるwake-up strokeの後方視的検討
要旨:【目的】静脈血栓溶解(rt-PA)療法適正治療指針第三版より,急性期脳梗塞治療の適応が拡大された.そこで,当院におけるwake-up stroke(WUS)について検討した.【対象・方法】2015年3月1日から2019年3月31日までに入院した脳卒中患者905例を対象とし,診療録を用いて後方視的に検討した.対象症例をWUS群とnon WUS群の2群に分け,患者背景について比較した.さらに,WUSのうちの脳梗塞症例(脳梗塞WUS)をDWI-FLAIR mismatch(DFm)の有無で2群に分け,患者背景について比較した.【結果】WUS群とnon WUS群との比較では,WUS群の方で心原性...
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Published in | 脳卒中 Vol. 43; no. 5; pp. 416 - 420 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中学会
2021
日本脳卒中学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0912-0726 1883-1923 |
DOI | 10.3995/jstroke.10880 |
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Summary: | 要旨:【目的】静脈血栓溶解(rt-PA)療法適正治療指針第三版より,急性期脳梗塞治療の適応が拡大された.そこで,当院におけるwake-up stroke(WUS)について検討した.【対象・方法】2015年3月1日から2019年3月31日までに入院した脳卒中患者905例を対象とし,診療録を用いて後方視的に検討した.対象症例をWUS群とnon WUS群の2群に分け,患者背景について比較した.さらに,WUSのうちの脳梗塞症例(脳梗塞WUS)をDWI-FLAIR mismatch(DFm)の有無で2群に分け,患者背景について比較した.【結果】WUS群とnon WUS群との比較では,WUS群の方で心原性脳塞栓症が多かった.脳梗塞WUSにおける比較では,DFmありの群で初回頭部画像撮影時刻がより早朝であった.【結論】脳梗塞WUSはより早朝である方がDFm陽性となり得るため,救急医療体制を整えておく必要があると考えられた. |
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ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.10880 |