ハーフデジタルセットアップモデルについて

リンガル矯正を行う場合,舌側歯面の形態が複雑で個々によって大きく異なる.そのため,リンガル矯正ではブラケットポジションを決める際にセットアップモデルが必須となることは周知の通りである.しかしながらアナログのリンガルセットアップを作製する作業は煩雑で手間と時間そして技工士の技術差が大きく影響する.近年ではオーラルスキャナーを使用したデジタル印象よりセットアップモデルを作製し,インダイレクトボンディングのコアまでオールデジタルで作製するシステムがある.デジタルセットアップの利点としてデータの確認や修正をネット環境があれば場所問わず直ぐに確認することができる.一方でアナログセットアップの利点は,その...

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Published in日本舌側矯正歯科学会会誌 Vol. 2023; no. 33; pp. 10 - 18
Main Authors 長谷川, 尚哉, 髙柳, 譲司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本舌側矯正歯科学会 2023
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ISSN1883-6216
1884-538X
DOI10.11284/jjloa.2023.10

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Summary:リンガル矯正を行う場合,舌側歯面の形態が複雑で個々によって大きく異なる.そのため,リンガル矯正ではブラケットポジションを決める際にセットアップモデルが必須となることは周知の通りである.しかしながらアナログのリンガルセットアップを作製する作業は煩雑で手間と時間そして技工士の技術差が大きく影響する.近年ではオーラルスキャナーを使用したデジタル印象よりセットアップモデルを作製し,インダイレクトボンディングのコアまでオールデジタルで作製するシステムがある.デジタルセットアップの利点としてデータの確認や修正をネット環境があれば場所問わず直ぐに確認することができる.一方でアナログセットアップの利点は,その場でのブラケットポジションの変更を即座に対応することができることや,実際に模型の噛み合わせを確認できることがあげられる.デジタルとアナログのどちらにおいても利点と欠点があるが,この度,双方の利点を融合させたハーフデジタルセットアップを考案したので供覧させていただきたい.
ISSN:1883-6216
1884-538X
DOI:10.11284/jjloa.2023.10