Persistent primitive proatlantal artery type Iを伴う症候性頚部内頚動脈狭窄症に対する頚動脈ステント留置術:症例報告

Persistent primitive proatlantal artery (PPPA) type Iを伴う症候性頚部内頚動脈狭窄症の1例を報告する.症例は77歳,女性.全失語と重度右半身麻痺で来院した.拡散強調画像で左大脳に分水嶺梗塞と左頚部内頚動脈に高度狭窄を認め,狭窄部は内頚動脈から分岐するPPPAの近位部であった.病変部は粗大な不安定plaqueを有し,狭窄が進行していたため,頚動脈ステント留置術を行う方針とした.PPPA経由で後方循環にdebrisが飛散することが懸念されたため,意図的にPPPAをコイルで閉塞した後にCASを行った.原始血管吻合を伴う症例に対するCASでは,後方循...

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Published in脳卒中 Vol. 45; no. 6; pp. 460 - 465
Main Authors 佐藤, 裕之, 佐藤, 太郎, 瀧野, 透, 佐竹, 大賢, 西野, 和彦, 小泉, 孝幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 2023
日本脳卒中学会
Subjects
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.11129

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Summary:Persistent primitive proatlantal artery (PPPA) type Iを伴う症候性頚部内頚動脈狭窄症の1例を報告する.症例は77歳,女性.全失語と重度右半身麻痺で来院した.拡散強調画像で左大脳に分水嶺梗塞と左頚部内頚動脈に高度狭窄を認め,狭窄部は内頚動脈から分岐するPPPAの近位部であった.病変部は粗大な不安定plaqueを有し,狭窄が進行していたため,頚動脈ステント留置術を行う方針とした.PPPA経由で後方循環にdebrisが飛散することが懸念されたため,意図的にPPPAをコイルで閉塞した後にCASを行った.原始血管吻合を伴う症例に対するCASでは,後方循環系への虚血リスクを考慮する必要があると考えられた.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.11129