Barthel indexの項目と終末期がん患者の死亡率との関連性

「緒言」 がん患者の終末期における予後予測は, 患者がよき死を迎えるための準備に影響すると報告されている. しかし, 経験に基づく予後予測では, 最後の数日間を除けば不正確であると報告されている. がん患者では日常生活動作(activities of daily living: ADL)が最後の数カ月に急激に低下することが知られている. このため, がん患者の予後予測にADLが利用されるようになってきた. しかし, Murrayら, LunneyらおよびGillらの報告では死亡の1カ月前でADLの評価が終わっている. よって, 我々は死亡1カ月前においてもがん患者の予後予測にADLが利用できる...

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Published in医療薬学 Vol. 45; no. 11; pp. 605 - 609
Main Authors 岡本, 伸也, 竹井, 英介, 村上, 史承, 杉原, 弘記, 小野田, 正, 木村, 圭佑, 杉原, 成美, 岡崎, 和子, 番匠谷, 研吾, 後藤, 裕香, 瀬尾, 誠, 岡田, 昌浩, 星野, 祥儀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 10.11.2019
日本医療薬学会
Subjects
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.45.605

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Summary:「緒言」 がん患者の終末期における予後予測は, 患者がよき死を迎えるための準備に影響すると報告されている. しかし, 経験に基づく予後予測では, 最後の数日間を除けば不正確であると報告されている. がん患者では日常生活動作(activities of daily living: ADL)が最後の数カ月に急激に低下することが知られている. このため, がん患者の予後予測にADLが利用されるようになってきた. しかし, Murrayら, LunneyらおよびGillらの報告では死亡の1カ月前でADLの評価が終わっている. よって, 我々は死亡1カ月前においてもがん患者の予後予測にADLが利用できるかを検証することは, 臨床上有用性が高いと考えた. Barthel index (BI)は, 食事動作, 移乗動作, 整容動作, トイレ動作, 入浴動作, 歩行動作, 階段昇降動作, 更衣動作, 排便コントロール, 排尿コントロールの10項目から構成されている代表的なADLの指標である.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.45.605