悪性リンパ腫におけるフィルグラスチムバイオ後続品「モチダ」と先行バイオ医薬品の前向きランダム化クロスオーバー比較試験

「緒言」Granulocyte colony-stimulating factor (G-CSF)は, 好中球前駆細胞に作用してその増殖を促進させるほか, 骨髄からの成熟好中球の放出促進, 好中球機能亢進することが知られている. G-CSF製剤はがん化学療法において好中球減少期間の短縮, 発熱性好中球減少症(FN)発現率の減少, 入院期間の短縮などに寄与している. G-CSFなどのバイオ医薬品は, 化学合成医薬品と比べて分子量が非常に大きく, また複雑な構造を有している. そのためバイオ後続品はアミノ酸配列が先行バイオ医薬品と同一でも, 医薬品として分子レベルで同一であることを証明することは困...

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Published in医療薬学 Vol. 41; no. 11; pp. 793 - 798
Main Authors 三上, 正, 石田, 曜子, 小林, 裕, 中川, ゆかり, 大坪, 達弥, 藤田, 敦夫, 魚嶋, 伸彦, 藤田, 将輝, 友金, 幹視, 澤田, 真嗣
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 10.11.2015
日本医療薬学会
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.41.793

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Summary:「緒言」Granulocyte colony-stimulating factor (G-CSF)は, 好中球前駆細胞に作用してその増殖を促進させるほか, 骨髄からの成熟好中球の放出促進, 好中球機能亢進することが知られている. G-CSF製剤はがん化学療法において好中球減少期間の短縮, 発熱性好中球減少症(FN)発現率の減少, 入院期間の短縮などに寄与している. G-CSFなどのバイオ医薬品は, 化学合成医薬品と比べて分子量が非常に大きく, また複雑な構造を有している. そのためバイオ後続品はアミノ酸配列が先行バイオ医薬品と同一でも, 医薬品として分子レベルで同一であることを証明することは困難である. また, 品質特性において先行バイオ医薬品と類似性が高く, かつ, 品質特性に何らかの差異があっても最終製品の有効性, 安全性に有害な影響を及ぼさないことを非臨床試験, 臨床薬理試験, 品質に関する試験によって証明することで医薬品として承認されている.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.41.793