九州大学病院における治験実施体制に関する依頼者を対象としたアンケート調査
「緒言」1997年に治験の倫理性・科学性・信頼性の確保を目指した新GCP1)(医薬品の臨床試験の実施に関する基準)が施行されたことにより,国内における治験の実施件数は大幅に減少した2),この治験停滞の要因として,質の高い臨床データが求められる新GCP体制下において,医療機関内における治験専門部門の設置やCRC(Clinical Research Coordinator:臨床研究コーディネーター)の導入など,治験実施体制の整備に多大な時間を要したことが指摘された3>.九州大学病院(以下,当院と略す)では,新GCPの施行に伴い,治験実施に対する院内規制の改正に取り組むとともに,治験専門部門の...
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Published in | 医療薬学 Vol. 32; no. 6; pp. 558 - 567 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
2006
日本医療薬学会 |
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ISSN | 1346-342X 1882-1499 |
DOI | 10.5649/jjphcs.32.558 |
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Summary: | 「緒言」1997年に治験の倫理性・科学性・信頼性の確保を目指した新GCP1)(医薬品の臨床試験の実施に関する基準)が施行されたことにより,国内における治験の実施件数は大幅に減少した2),この治験停滞の要因として,質の高い臨床データが求められる新GCP体制下において,医療機関内における治験専門部門の設置やCRC(Clinical Research Coordinator:臨床研究コーディネーター)の導入など,治験実施体制の整備に多大な時間を要したことが指摘された3>.九州大学病院(以下,当院と略す)では,新GCPの施行に伴い,治験実施に対する院内規制の改正に取り組むとともに,治験専門部門の設置をはじめとした治験実施体制の整備を目的として,1999年4月に治験管理センターを発足した.当初,専任CRC2名(薬剤師1名,看護師1名)の体制でCRC業務を開始し,業務量に応じてCRCの増員がなされてきた.その後,2003年10月に臨床研究センター(以下,センターと略す)に再編成され,これに伴って臨床研究ならびに治験業務を包括的に支援する目的で,さらにCRCの増員がなされた結果,治験に加え一部の自主臨床研究の支援までも業務拡大を可能にした. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.32.558 |