九州大学病院における臨床試験とCRC業務に関する医師を対象としたアンケート調査
臨床試験の倫理性, 科学性および信頼性の確保を目指した新GCP施行後, 質の高い臨床試験を実施するために, CRC(Clinical Research Coordinator:臨床研究コーディネーター)の役割はさらに重要なものとなっている1~3). CRCの支援によって臨床試験の円滑な実施ならびに信頼性の確保が可能となることから, CRC業務は多くの医療機関において高い評価を得ている4). 九州大学病院(以下, 当院と略す)では, 1999年に治験管理センターを発足させ, 当初2名(薬剤師1名, 看護師1名)であった専任CRC数は, 毎年の増員により2004年までに11名(薬剤師4名, 看護師...
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Published in | 医療薬学 Vol. 32; no. 2; pp. 164 - 173 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
2006
日本医療薬学会 |
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ISSN | 1346-342X 1882-1499 |
DOI | 10.5649/jjphcs.32.164 |
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Summary: | 臨床試験の倫理性, 科学性および信頼性の確保を目指した新GCP施行後, 質の高い臨床試験を実施するために, CRC(Clinical Research Coordinator:臨床研究コーディネーター)の役割はさらに重要なものとなっている1~3). CRCの支援によって臨床試験の円滑な実施ならびに信頼性の確保が可能となることから, CRC業務は多くの医療機関において高い評価を得ている4). 九州大学病院(以下, 当院と略す)では, 1999年に治験管理センターを発足させ, 当初2名(薬剤師1名, 看護師1名)であった専任CRC数は, 毎年の増員により2004年までに11名(薬剤師4名, 看護師7名)となった. その結果, 一部の医師主導型臨床研究の支援までも業務拡大を可能にした. さらに, CRC導入前の1998年度には27.2%であった臨床試験(治験)の実施率は支援体制の充実とともに上昇し, 2004年度には71.3%となった. 当院CRCは, 治験管理センター発足当初より被験者の安全, 人権, 福祉を最優先した被験者対応に心掛けるとともに, 医師への業務支援として, 同意説明補助, SDV(Source Data Verification)対応, CRF(Case Report Form)作成補助などの多岐にわたる業務に取り組んできた. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.32.164 |