Maria Prehospital Stroke Scale を用いた脳卒中患者搬送プロトコールの検証:川崎市救急隊員アンケート調査から
要旨:【目的】Maria Prehospital Stroke Scale(MPSS)を用いた救急隊員の病院前評価の理解度と普及が一都市の超急性期血栓溶解療法の転帰の変化と関連するか否かを検証する.【方法】川崎市消防局救急隊員に2007 年度と2010 年度にアンケートによる認知度の変化を調査し,この間のtPA 静注療法数や転帰との関連を評価した.【結果】調査期間中MPSS の使用に満足した率は38%から50%に,MPSS 採点に要す時間が1 分以内とする率は79.1%から86.4%に,市内のバイパス搬送システムが確立したと答える率は48%から66%に増加した.この間の搬送数は増加,搬送数の1...
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          | Published in | 脳卒中 Vol. 35; no. 6; pp. 432 - 440 | 
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| Main Authors | , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本脳卒中学会
    
        25.11.2013
     日本脳卒中学会  | 
| Subjects | |
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| ISSN | 0912-0726 1883-1923  | 
| DOI | 10.3995/jstroke.35.432 | 
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| Summary: | 要旨:【目的】Maria Prehospital Stroke Scale(MPSS)を用いた救急隊員の病院前評価の理解度と普及が一都市の超急性期血栓溶解療法の転帰の変化と関連するか否かを検証する.【方法】川崎市消防局救急隊員に2007 年度と2010 年度にアンケートによる認知度の変化を調査し,この間のtPA 静注療法数や転帰との関連を評価した.【結果】調査期間中MPSS の使用に満足した率は38%から50%に,MPSS 採点に要す時間が1 分以内とする率は79.1%から86.4%に,市内のバイパス搬送システムが確立したと答える率は48%から66%に増加した.この間の搬送数は増加,搬送数の11〜14%にtPA 静注が施行され,mRS <2 の転帰は22.2%から39.0%に上昇した.【結論】救急隊員がMPSS を用いたトリアージは円滑に遂行され,搬送システムの理解の浸透とともにtPA 静注療法の成績向上がみられた. | 
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| ISSN: | 0912-0726 1883-1923  | 
| DOI: | 10.3995/jstroke.35.432 |