頸動脈ステント留置術前後の認知機能の変化
要旨:今回我々は頸動脈ステント留置術(CAS)施行患者において術前後の認知機能について検討した.2005年1月から2007年9月の間にCASを施行した109例中,術後検査を完遂しえた34例を対象とした.CAS前後(術後平均6カ月後)に認知機能検査を実施し,MMSEおよびWAIS-Rの下部項目である絵画完成,WMS-Rの下部項目である視覚性記憶,一般的記憶,遅延再生に有意な改善を認めた.またMMSEの改善に寄与する因子として,術前MMSEが24点未満と低いことが挙げられた.CASは頸動脈狭窄患者の認知障害を改善し,特に術前MMSEの点数が低い群でより有効であることが示唆された....
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| Published in | 脳卒中 Vol. 35; no. 3; pp. 181 - 186 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本脳卒中学会
2013
日本脳卒中学会 |
| Subjects | |
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| ISSN | 0912-0726 1883-1923 |
| DOI | 10.3995/jstroke.35.181 |
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| Summary: | 要旨:今回我々は頸動脈ステント留置術(CAS)施行患者において術前後の認知機能について検討した.2005年1月から2007年9月の間にCASを施行した109例中,術後検査を完遂しえた34例を対象とした.CAS前後(術後平均6カ月後)に認知機能検査を実施し,MMSEおよびWAIS-Rの下部項目である絵画完成,WMS-Rの下部項目である視覚性記憶,一般的記憶,遅延再生に有意な改善を認めた.またMMSEの改善に寄与する因子として,術前MMSEが24点未満と低いことが挙げられた.CASは頸動脈狭窄患者の認知障害を改善し,特に術前MMSEの点数が低い群でより有効であることが示唆された. |
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| ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
| DOI: | 10.3995/jstroke.35.181 |