脳室穿破を伴う視床出血に対する神経内視鏡的血腫除去術

神経内視鏡は脳神経外科領域における応用がすすみ, 水頭症治療や脳室内および嚢胞性病変に対する治療に大きな効果を発揮してきている4)6)10). 特に, 細径の軟性鏡は先端を大きく彎曲することができるため, 脳室内での操作性に優れており, 脳室内を十分に観察することができる利点を有している4). われわれは, この軟性脳室鏡の自由な操作性を利用して, 脳室穿破を伴う視床および尾状核部出血に対して, 脳室内出血を除去し, さらに血腫の脳室穿破部位から血腫腔内に内視鏡を挿入して脳内血腫除去を行った. その手術手技および脳室鏡所見を中心に報告する. 対象および方法 対象は脳室穿破を伴う視床出血3例およ...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 27; no. 2; pp. 110 - 114
Main Authors 遠藤, 俊郎, 梅村, 公子, 林, 央周, 堀江, 幸男, 浜田, 秀雄, 高久, 晃
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 1999
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.27.2_110

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Summary:神経内視鏡は脳神経外科領域における応用がすすみ, 水頭症治療や脳室内および嚢胞性病変に対する治療に大きな効果を発揮してきている4)6)10). 特に, 細径の軟性鏡は先端を大きく彎曲することができるため, 脳室内での操作性に優れており, 脳室内を十分に観察することができる利点を有している4). われわれは, この軟性脳室鏡の自由な操作性を利用して, 脳室穿破を伴う視床および尾状核部出血に対して, 脳室内出血を除去し, さらに血腫の脳室穿破部位から血腫腔内に内視鏡を挿入して脳内血腫除去を行った. その手術手技および脳室鏡所見を中心に報告する. 対象および方法 対象は脳室穿破を伴う視床出血3例および尾状核部出血1例である(Table 1).
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.27.2_110