高位脳底動脈先端部動脈瘤に対するtranscallosal interfornicial approach

「はじめに」脳底動脈先端部動脈瘤に対する手術アプローチとしては, pterionalとsubtemporalの両アプローチが主流となっており, 近年の頭蓋底外科の応用も加わって, ウィリス動脈輪前半部動脈瘤とほぼ同様の安全性も確保されつつある. しかし, 動脈瘤が後方に突出するものや, 高位に存在するものなどの場合, なおクリッピングの困難さは他の部位のものを凌駕している. 今回, 我々は高位脳底動脈先端部動脈瘤の破裂により, 第3脳室内に血腫を形成した症例においてtranscallosal interfornicial approachによる手術を経験したので, その適応につきの若干の考察を...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 25; no. 2; pp. 124 - 128
Main Authors 平松, 謙一郎, 榊, 寿右, 山田, 與徳, 浦西, 龍之介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 31.03.1997
日本脳卒中の外科研究会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.25.2_124

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Summary:「はじめに」脳底動脈先端部動脈瘤に対する手術アプローチとしては, pterionalとsubtemporalの両アプローチが主流となっており, 近年の頭蓋底外科の応用も加わって, ウィリス動脈輪前半部動脈瘤とほぼ同様の安全性も確保されつつある. しかし, 動脈瘤が後方に突出するものや, 高位に存在するものなどの場合, なおクリッピングの困難さは他の部位のものを凌駕している. 今回, 我々は高位脳底動脈先端部動脈瘤の破裂により, 第3脳室内に血腫を形成した症例においてtranscallosal interfornicial approachによる手術を経験したので, その適応につきの若干の考察を加え報告する. 「症例」<患者> 68歳, 女性. 主訴 : 突然の意識障害. 現病歴 : 1995年11月3日午前0時頃, 用便から帰室中突然に頭痛を訴え, そのまま急激に意識消失に陥った. 救急車にて当院に搬送され, CTで脳室内出血とクモ膜下出血を認めたため, 入院となった.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.25.2_124