ガンマナイフ治療後3年以上を経過した脳動静脈奇形の検討

脳動静脈奇形(AVM)の治療にガンマナイフが導入され, 多くの優れた治療成績が報告されてきている. しかし完全閉塞が得られるまでの, latency periodでの出血は治療効果を左右する考慮すべき問題である. また治療後の浮腫, 壊死, 嚢胞形成などの副作用も報告されている8)18). 今回われわれは治療後3年以上を経過したAVM症例について治療成績および副作用を検討し, さらにガンマナイフの適応基準について考察した. 対象および方法 対象は当施設にガンマナイフが導入された1991年4月以降に治療され3年以上を経過した68例のAVMである. おもには深部, eloquent area のA...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 27; no. 2; pp. 115 - 120
Main Authors 横江, 隆夫, 飯野, 佑一, 平戸, 政史, 根岸, 正敏, 柴崎, 徹, 井上, 洋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 1999
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.27.2_115

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Summary:脳動静脈奇形(AVM)の治療にガンマナイフが導入され, 多くの優れた治療成績が報告されてきている. しかし完全閉塞が得られるまでの, latency periodでの出血は治療効果を左右する考慮すべき問題である. また治療後の浮腫, 壊死, 嚢胞形成などの副作用も報告されている8)18). 今回われわれは治療後3年以上を経過したAVM症例について治療成績および副作用を検討し, さらにガンマナイフの適応基準について考察した. 対象および方法 対象は当施設にガンマナイフが導入された1991年4月以降に治療され3年以上を経過した68例のAVMである. おもには深部, eloquent area のAVMをガンマナイフ治療の適応とした. 男性が44例, 女性が24例で年齢は, 10-69歳(平均は33.2歳). 発症形式は, 出血が多く80%近くを占め, ついで痙攣が10例, incidental なものが3例であり, ガンマナイフ治療前に手術が行われたのが12例, 塞栓術が8例, 両者が3例であった(Table 1).
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.27.2_115