急性期脳合併症を伴う感染性心内膜炎に対する緊急僧帽弁置換術の麻酔経験

急性期脳合併症を伴う感染性心内膜炎 (IE) に対する緊急僧帽弁置換術の2症例を経験した. 症例1は54歳, 男性. 多発性微小脳梗塞を伴った感染性心内膜炎に対して待機的な僧帽弁置換術が予定された. しかし待機中に脳出血を発症し, 心不全の進行も認めたため, 脳合併症急性期であったが緊急手術となった. 症例2は52歳, 男性. 広範囲脳梗塞を伴った感染性心内膜炎に対して待機的な僧帽弁置換術を予定された. しかし待機中に急激な心不全および呼吸不全を認めたため, 緊急手術となった. ともに神経学的な後遺症が残ったが, 救命が可能であった. 脳合併症急性期における緊急の心臓手術に関して, 麻酔管理を...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 30; no. 2; pp. 265 - 271
Main Authors 小寺, 厚志, 江崎, 公明, 上妻, 精二, 瀧, 賢一郎, 宮崎, 直樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2010
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.30.265

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Summary:急性期脳合併症を伴う感染性心内膜炎 (IE) に対する緊急僧帽弁置換術の2症例を経験した. 症例1は54歳, 男性. 多発性微小脳梗塞を伴った感染性心内膜炎に対して待機的な僧帽弁置換術が予定された. しかし待機中に脳出血を発症し, 心不全の進行も認めたため, 脳合併症急性期であったが緊急手術となった. 症例2は52歳, 男性. 広範囲脳梗塞を伴った感染性心内膜炎に対して待機的な僧帽弁置換術を予定された. しかし待機中に急激な心不全および呼吸不全を認めたため, 緊急手術となった. ともに神経学的な後遺症が残ったが, 救命が可能であった. 脳合併症急性期における緊急の心臓手術に関して, 麻酔管理を中心に報告する.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.30.265