NICU入院児における児童虐待のリスク要因の分析 ─退院後の虐待の有無と「児童虐待アセスメント・ツール」との関連

本研究は,NICU入院児における児童虐待のリスク要因を明らかにすることを目的とした.対象は2013年1月から2016年12月の4年間に当院を退院した児748名とした.退院後の虐待の有無と「児童虐待アセスメント・ツール」のパラメータを後方視的に検討した.児のリスク要因では男児(OR=9.28,95% CI:1.18-72.84),親のリスク要因では多産または間隔の詰まった妊娠(OR=37.89,CI:5.19〜276.81),適切な支援を求めることができない(OR=20.95,CI:1.08-407.66)であった.以上より,この3要因が虐待のリスク要因として検討できる可能性が示唆された....

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Published in日本周産期・新生児医学会雑誌 Vol. 56; no. 3; pp. 410 - 416
Main Authors 龜山, 千里, 岡山, 久代
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本周産期・新生児医学会 2020
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ISSN1348-964X
2435-4996
DOI10.34456/jjspnm.56.3_410

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Summary:本研究は,NICU入院児における児童虐待のリスク要因を明らかにすることを目的とした.対象は2013年1月から2016年12月の4年間に当院を退院した児748名とした.退院後の虐待の有無と「児童虐待アセスメント・ツール」のパラメータを後方視的に検討した.児のリスク要因では男児(OR=9.28,95% CI:1.18-72.84),親のリスク要因では多産または間隔の詰まった妊娠(OR=37.89,CI:5.19〜276.81),適切な支援を求めることができない(OR=20.95,CI:1.08-407.66)であった.以上より,この3要因が虐待のリスク要因として検討できる可能性が示唆された.
ISSN:1348-964X
2435-4996
DOI:10.34456/jjspnm.56.3_410