虚血性脳血管障害に対するバイパス術の運動負荷SPECTによる評価

虚血性脳血管障害に対するバイパス術は, 1985年の国際共同研究5)でその効果について否定的な結果が出されて以来, 有用性が認められるサブグループを探る試みが脳循環動態の検討を中心に行われている2)3)9)11)14). バイパス術が脳循環予備能力を改善することは知られており, バイパス術の適応は臨床症状や脳血管撮影所見とともに, 安静時脳血流量とacetazolamide(ACZ)負荷による脳血管反応性の評価によりなされている11)15-17). 一方, 最近の画像診断学の急速な進歩により, 非常に僅少な局所脳血流量の変化も, positron emission tomography(PET...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in脳卒中の外科 Vol. 27; no. 4; pp. 277 - 283
Main Authors 榊, 寿右, 川口, 正一郎, 大石, 元, 浦西, 龍之介, 今井, 照彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 1999
日本脳卒中の外科学会
Online AccessGet full text
ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.27.4_277

Cover

More Information
Summary:虚血性脳血管障害に対するバイパス術は, 1985年の国際共同研究5)でその効果について否定的な結果が出されて以来, 有用性が認められるサブグループを探る試みが脳循環動態の検討を中心に行われている2)3)9)11)14). バイパス術が脳循環予備能力を改善することは知られており, バイパス術の適応は臨床症状や脳血管撮影所見とともに, 安静時脳血流量とacetazolamide(ACZ)負荷による脳血管反応性の評価によりなされている11)15-17). 一方, 最近の画像診断学の急速な進歩により, 非常に僅少な局所脳血流量の変化も, positron emission tomography(PET)やfunctional magnetic resonance imaging(f-MRI), single photon emission computed tomography(SPECT)で観察が可能となってきた4)6)7)12). そこで, 著者らは虚血性脳血管障害症例に対するバイパス術の効果を, 手術側手指対向運動による局所脳血流量の変化をとらえる運動負荷SPECTにより評価した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.27.4_277