経腸用半固形剤専用注入器の有用性に関する検討
「緒言」 近年, 剤形を半固形に調製した経腸栄養剤を胃瘻から短時間に投与する方法が普及しつつある. この投与方法は, 経腸栄養管理を行ううえでの副作用である誤嚥性肺炎や下痢の予防に有用であることが多数報告されている. また, 経腸栄養剤の投与にかかる時間が短いことから, 患者のみならず介護者の拘束時間も短いことが大きな利点である. 在宅において半固形の経腸栄養剤の使用により, 介護者の介護に要する時間が短くなり, 介護負担が軽減したという報告もある. 在宅医療の継続のためには, 介護者の負担軽減は重要な要素であり, 半固形の経腸栄養剤は, 患者のみならず介護者の負担を軽減することができるため,...
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Published in | 医療薬学 Vol. 40; no. 7; pp. 389 - 395 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
10.07.2014
日本医療薬学会 |
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ISSN | 1346-342X 1882-1499 |
DOI | 10.5649/jjphcs.40.389 |
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Summary: | 「緒言」 近年, 剤形を半固形に調製した経腸栄養剤を胃瘻から短時間に投与する方法が普及しつつある. この投与方法は, 経腸栄養管理を行ううえでの副作用である誤嚥性肺炎や下痢の予防に有用であることが多数報告されている. また, 経腸栄養剤の投与にかかる時間が短いことから, 患者のみならず介護者の拘束時間も短いことが大きな利点である. 在宅において半固形の経腸栄養剤の使用により, 介護者の介護に要する時間が短くなり, 介護負担が軽減したという報告もある. 在宅医療の継続のためには, 介護者の負担軽減は重要な要素であり, 半固形の経腸栄養剤は, 患者のみならず介護者の負担を軽減することができるため, 在宅医療の推進にも貢献できると考えられる. 現在, 半固形の濃厚流動食は数多くの種類が販売されているが, 医薬品経腸栄養剤で剤型が半固形である製品は, P0201NF(販売名:ラコール(R)NF配合経腸用半固形剤, イーエヌ大塚製薬(株), 岩手)のみである. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.40.389 |