Cryobiopsyによる検体採取

「はじめに」経気管支鏡下クライオ肺生検(以下TBLC)は, 2009年にその有用性が論文で報告され(Respiration. 2009;78:203-208), 以降は欧州を中心に施行件数が増加している(Respir Res. 2018;19:141). 日本では2017年に薬事承認を得て, 2020年度の診療報酬改定で「経気管支凍結生検法」として保険収載されたTBLCであるが, 従来の生検法と比較して出血や気胸などの合併症発症率が高いとされている. 本稿においては, 神奈川県立循環器呼吸器病センターで施行しているTBLCの手法を中心に, 機器の特性, 安全性, 臨床での利用方法について述べる...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in気管支学 Vol. 42; no. 6; pp. 545 - 551
Main Authors 小倉, 高志, 馬場, 智尚, 丹羽, 崇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 25.11.2020
日本呼吸器内視鏡学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.42.6_545

Cover

More Information
Summary:「はじめに」経気管支鏡下クライオ肺生検(以下TBLC)は, 2009年にその有用性が論文で報告され(Respiration. 2009;78:203-208), 以降は欧州を中心に施行件数が増加している(Respir Res. 2018;19:141). 日本では2017年に薬事承認を得て, 2020年度の診療報酬改定で「経気管支凍結生検法」として保険収載されたTBLCであるが, 従来の生検法と比較して出血や気胸などの合併症発症率が高いとされている. 本稿においては, 神奈川県立循環器呼吸器病センターで施行しているTBLCの手法を中心に, 機器の特性, 安全性, 臨床での利用方法について述べる. 「機器について」現在, 市場で購入可能なものはCryo2(R)であり, これは金属プローブの先端が接した組織を-50~-60℃で瞬間凍結することで接着させ, 検体採取を可能とするデバイスであり, 従来の鉗子生検よりも大きく, 挫滅のない組織が採取できることが特徴である.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.42.6_545