フルオレセイン投与によりCO-オキシメトリによるヘモグロビン濃度が測定不能となった3症例

近年,開頭手術において腫瘍の摘出率向上や神経障害を回避する目的で,蛍光色素であるフルオレセインが使用されるようになってきた.脳外科手術中にフルオレセインを投与した3症例で,CO-オキシメトリの測定エラーが生じた.3症例とも手術中にフルオレセイン1,000mgが静脈投与された.フルオレセイン投与後のRapidPoint 405TM(SIEMENS社)による測定で,ヘモグロビン値などCO-オキシメトリの項目が測定不能となった.RapidPoint 405TMが用いる測定波長が,フルオレセインの吸収波長付近にあるために測定エラーが生じた可能性が考えられた....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 37; no. 2; pp. 189 - 192
Main Authors 坂本, 陽子, 小野, 寛子, 前田, 祥範, 宮崎, 恵子, 上瀧, 正三郎, 宮川, 貴圭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.03.2017
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.37.189

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Summary:近年,開頭手術において腫瘍の摘出率向上や神経障害を回避する目的で,蛍光色素であるフルオレセインが使用されるようになってきた.脳外科手術中にフルオレセインを投与した3症例で,CO-オキシメトリの測定エラーが生じた.3症例とも手術中にフルオレセイン1,000mgが静脈投与された.フルオレセイン投与後のRapidPoint 405TM(SIEMENS社)による測定で,ヘモグロビン値などCO-オキシメトリの項目が測定不能となった.RapidPoint 405TMが用いる測定波長が,フルオレセインの吸収波長付近にあるために測定エラーが生じた可能性が考えられた.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.37.189