顔面静脈経由にMicrus coilを用いて塞栓術を行った海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻の1例

『はじめに』 海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻(cavernous sinus dural arteriovenous fistula; CS-DAVF)は, 流入動脈と流出静脈およびシャントポイントをよく同定して治療戦略を立てることが重要である4)14). 下錐体静脈洞(inferior petrosal sinus;IPS)経由に経静脈的塞栓術(transvenous embolization;TVE)を行うことが一般的であるが8), IPS経由のアプローチが困難であるときは顔面静脈-上眼静脈(superior ophthalmic vein;SOV)経由のTVEも有効であることが報告されている1...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 38; no. 5; pp. 353 - 357
Main Authors 中村, 真, 平山, 晃康, 片山, 容一, 須磨, 健, 松﨑, 粛統, 渋谷, 肇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2010
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.38.353

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Summary:『はじめに』 海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻(cavernous sinus dural arteriovenous fistula; CS-DAVF)は, 流入動脈と流出静脈およびシャントポイントをよく同定して治療戦略を立てることが重要である4)14). 下錐体静脈洞(inferior petrosal sinus;IPS)経由に経静脈的塞栓術(transvenous embolization;TVE)を行うことが一般的であるが8), IPS経由のアプローチが困難であるときは顔面静脈-上眼静脈(superior ophthalmic vein;SOV)経由のTVEも有効であることが報告されている1)3)8)9)11)12)15)18). 一方CS-DAVFのTVEに用いる塞栓物質として, GDC UltraSoft(Boston Scientific, Natick, MA, USA)やED ExtraSoft(Kaneka Medix, Osaka, Japan)など比較的柔らかいplatinum coilが用いられていることが報告されているが14), Micrus coil(Micrus Endovascular, San Jose, CA, USA)の有効性に関する報告はない.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.38.353