日本医科大学における学生による授業評価の実態と教員の意識:アンケート調査報告

教員の教育業績評価法の一つとして, また, 授業を改善する手段の一つとして, 学生による授業評価がある1). 医学部長病院長会議による「わが国の大学医学部(医科大学)白書2003」2)によれば, 全国医学部, 医科大学の約90%で学生による講義, 実習評価が全面的に, あるいは部分的に行われている. 翻って本学では, 一部の試行をのぞき, 大学として公式かつ組織的なものはなかったが, 今年度よりBed Side Learning(BSL)において, 「臨床実習に対する学生からの評価, 要望」という形式ではあるが行われることとなった3). さらに, 非公式ではあるが, 個人的に, あるいは一組織...

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Published inJournal of Nippon Medical School Vol. 70; no. 6; pp. 469 - 474
Main Authors 清水, 一雄, 宮下, 次廣, 志村, 俊郎, 足立, 好司, 荒牧, 琢己
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 2003
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ISSN1345-4676
1347-3409
DOI10.1272/jnms.70.469

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Summary:教員の教育業績評価法の一つとして, また, 授業を改善する手段の一つとして, 学生による授業評価がある1). 医学部長病院長会議による「わが国の大学医学部(医科大学)白書2003」2)によれば, 全国医学部, 医科大学の約90%で学生による講義, 実習評価が全面的に, あるいは部分的に行われている. 翻って本学では, 一部の試行をのぞき, 大学として公式かつ組織的なものはなかったが, 今年度よりBed Side Learning(BSL)において, 「臨床実習に対する学生からの評価, 要望」という形式ではあるが行われることとなった3). さらに, 非公式ではあるが, 個人的に, あるいは一組織として単独に, 学生による評価を試行している例があると聞く. そこで, 今回, 学生による授業評価に関して, (1)本学における試行の実態を把握すること, (2)これに対する本学教員の意識について知ることを目的として, アンケート調査を行ったのでその結果を報告する. <対象と方法>平成15年6月の時点で本学の専任の講師, 助教授, 教授336名を対象として表1に示した質問によるアンケート調査を行った. 質問の内容については教育推進室会議で検討して決めた. 6月9日に封書で発送, 6月26日を締め切りとしてファクシミリで回収した. 調査用紙への回答は無記名とした.
ISSN:1345-4676
1347-3409
DOI:10.1272/jnms.70.469