各種運動環境下における好中球・免疫機能動態の検討

「1. はじめに」 有酸素運動を中心とする中等度の運動負荷レベルの運動が, 生活習慣病を中心とする様々な疾患の予防, 改善, あるいは健康の維持, 増進に有益であることはすでに多くの研究によって明らかにされている(1-3). 一方, 多くの競技スポーツ選手が自己記録の更新や目標とする大会での勝利を目指し, 日々高強度, 長時間, 高頻度の運動・トレーニングを実施している. しかしながら, 彼らが行う長時間, 高強度の運動・トレーニングは常に過負荷の原則にのっとり実施されるため, 体力等の生理学的機能と競技技術に関するパフォーマンスを向上させる反面, 活動後に身体・精神的疲労の発現や身体諸機能の...

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Published in日本衛生学雑誌 Vol. 66; no. 3; pp. 533 - 542
Main Authors 中路, 重之, 檀上, 和真, 梅田, 孝, 高橋, 一平, 松坂, 方士
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本衛生学会 2011
日本衛生学会
Subjects
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ISSN0021-5082
1882-6482
DOI10.1265/jjh.66.533

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Summary:「1. はじめに」 有酸素運動を中心とする中等度の運動負荷レベルの運動が, 生活習慣病を中心とする様々な疾患の予防, 改善, あるいは健康の維持, 増進に有益であることはすでに多くの研究によって明らかにされている(1-3). 一方, 多くの競技スポーツ選手が自己記録の更新や目標とする大会での勝利を目指し, 日々高強度, 長時間, 高頻度の運動・トレーニングを実施している. しかしながら, 彼らが行う長時間, 高強度の運動・トレーニングは常に過負荷の原則にのっとり実施されるため, 体力等の生理学的機能と競技技術に関するパフォーマンスを向上させる反面, 活動後に身体・精神的疲労の発現や身体諸機能の低下をもたらすことが明らかにされている(4-6). また, 活動後に生じるこれらの疲労や機能低下をその都度, 適切に回復できず蓄積していくことが, 整形外科学的あるいは内科学的な慢性的スポーツ障害をもたらす要因となることが多くの研究によって指摘されている(4-6).
ISSN:0021-5082
1882-6482
DOI:10.1265/jjh.66.533