小児の中心静脈カテーテル留置時に見られた内頸静脈の攣縮

月齢33ヵ月,身長86cm,体重9.6kgの男児に両大血管右室起始症根治手術を予定した.気管挿管人工呼吸下,超音波ガイド下に横径5.1mmの右内頸静脈の前壁中央に24-G穿刺針先端を捉えたが外套からの血液逆流が乏しくガイドワイヤーの留置ができなかった.外套抜去後に内頸静脈は細く,横径が2mmとなり穿刺は困難であった.細い内頸静脈確認7分後には横径が3.6mmへ回復し,穿刺留置に成功した.本症例で横径2mmの細い内頸静脈が見られたのは,血腫,内膜損傷,血栓あるいは外部からの圧迫の可能性は低く,内膜中膜の肥厚もあり,攣縮が原因と思われた....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 33; no. 2; pp. 237 - 241
Main Authors 今井, 敬子, 茅島, 顕治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2013
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.33.237

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Summary:月齢33ヵ月,身長86cm,体重9.6kgの男児に両大血管右室起始症根治手術を予定した.気管挿管人工呼吸下,超音波ガイド下に横径5.1mmの右内頸静脈の前壁中央に24-G穿刺針先端を捉えたが外套からの血液逆流が乏しくガイドワイヤーの留置ができなかった.外套抜去後に内頸静脈は細く,横径が2mmとなり穿刺は困難であった.細い内頸静脈確認7分後には横径が3.6mmへ回復し,穿刺留置に成功した.本症例で横径2mmの細い内頸静脈が見られたのは,血腫,内膜損傷,血栓あるいは外部からの圧迫の可能性は低く,内膜中膜の肥厚もあり,攣縮が原因と思われた.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.33.237